一六 原価部門の設定

第二章 実際原価の計算

第三節 原価の部門別計算

一六 原価部門の設定

原価部門とは,原価の発生を機能別,責任区分別に管理するとともに,製品原価の計算を正確にするために,原価要素を分類集計する計算組織上の区分をいい,これを諸製造部門と諸補助部門とに分ける。製造および補助の諸部門は,次の基準により,かつ,経営の特質に応じて適当にこれを区分設定する。

(一) 製造部門

製造部門とは,直接製造作業の行なわれる部門をいい,製品の種類別,製品生成の段階,製造活動の種類別等にしたがって,これを各種の部門又は工程に分ける。たとえば機械製作工場における鋳造,鍛造,機械加工,組立等の各部門はその例である。

副産物の加工,包装品の製造等を行なういわゆる副経営は,これを製造部門とする。

製造に関する諸部門は,必要ある場合には,さらに機械設備の種類,作業区分等にしたがって,これを各小工程又は各作業単位に細分する。

(二) 補助部門

補助部門とは,製造部門に対して補助的関係にある部門をいい,これを補助経営部門と工場管理部門とに分け,さらに機能の種類別等にしたがって,これを各種の部門に分ける。

補助経営部門とは,その事業の目的とする製品の生産に直接関与しないで,自己の製品又は用役を製造部門に提供する諸部門をいい,たとえば動力部,修繕部,運搬部,工具製作部,検査部等がそれである。

工具製作,修繕,動力等の補助経営部門が相当の規模となった場合には,これを独立の経営単位とし,計算上製造部門として取り扱う。

工場管理部門とは,管理的機能を行なう諸部門をいい,たとえば材料部,労務部,企画部,試験研究部,工場事務部等がそれである。