応用情報技術者試験の合格記録

受験する人

学生

応用情報技術者試験は情報科学を専攻している人だと学部2年くらいで受ける人が多いです。

もちろん資格というのに全く興味が無いという自信家さん達の中には全く受けない人も居ます。特に学生のときはそういう考え方に陥りがちで私もその類でした。学生のときは数理的・理論的・学術的に”美しい”もの以外は俗っぽく感じるので敬遠しがちであり、応用情報のような”実務”の色が強い資格は学生にとって魅力的に映らないものです。

ですが学生のうちにできるだけ大量にIPAの資格を取っておくことをおすすめします。社会人になってから本当に楽です。職場では資格ごとに細かくランク付けされたものが人事担当が公開していることがほとんどです。国家資格はたいてい含まれているので、ITとまったく無関係なところに勤めるとしても意味があります。私もまったくITとは無関係な職場ですが、人事制度上はとても得をしています。

社会人

総研などのITベンダーに勤めている方や学生のとき情報理工学系だった場合をのぞき、応用情報技術者試験を受けるのは無謀です。素直にITパスポートや情報セキュリティマネジメント、またはIT系以外の宅建などを選んだ方が無難です。

現在SEをやっている、もしくはSEとして就職することが確定しているという人は積極的に受けるべきです。情報セキュリティスペシャリストを持っていれば応用情報がなくても良いこともあるみたいですが、私の知る限り応用情報を取るように圧力をかけているSIerが多いようです。

逆に、職場の昇級のために資格が一定数必要であり、そのためになんでもいいから資格を取りたいという人に応用情報は向きません。ただし上述したように学生のころ情報系の専攻だった人を除きます。お手軽に合格を目指すのなら宅建、簿記2級、ITパスポートの方が楽です。基本情報や応用情報はその分野のバックグラウンドがないと、かなり多くの時間を費やすことになります。

 難易度

情報処理技術者試験の中で比較するなら、基本情報技術者試験より難しく、情報セキュリティスペシャリストより簡単という位置づけです。

情報セキュリティスペシャリスト試験に受からないようだったらまずは応用情報技術者試験からチャレンジしてみたらどうでしょうか。

日商簿記2級と比較するなら、応用情報技術者試験の方が難しいでしょう。

日商簿記1級に関してはネット上では応用情報技術者の方が難しいと書かれていますが、私は日商簿記1級の方がはるかに難しいと思います。むしろ、ネット上で調べたら応用情報の方が日商簿記1級より難しいという論調になっていることに驚きました。

私のように大学院まで情報工学を専攻していたから応用情報が簡単に感じる側面もあると思いますが、それでも日商簿記1級取得まで私はかなり勉強しました。日商1級は直前1ヶ月だけやれば受かるような試験ではないです。逆に応用情報は無勉でも受かりました。行政書士と比較しても行政書士の方が難しかったです。これも法学部出身でないから難しく感じたのかもしれませんが、巷で言われている応用情報の方が難しい説にはどうも首肯できません。

問題の傾向

応用情報は完全に実務派重視の資格に生まれ変わりました。私が受験したときはまだ改定前であり、午後の問題のテクノロジ色がかなり強かったです。でも今は理系的な理解なしに合格できるようになっています。

大学や大学院などで情報科学を勉強しているだけの人にとっては昔のソフ開やさらに昔に存在していたらしい第一種情報処理の方が受かりやすいと思います。

実務重視の試験が社会人にとって完全有利かというと実はそうでもありません。なぜなら実務重視になると試験範囲があいまいになり対策がほぼ不可能だからです。これは情報セキュリティスペシャリストなどのセキュリティやネットワーク分野において顕著です。

基本情報のように理論重視だと、初めはとっつきにくくても勉強すべき部分が明確であり、やればやっただけしっかり点数として返ってきます。

ですが実務重視になると問題の予測はほぼ不可能であり、自分が得意な事例がでるかどうかの運の要素が極めて強くなります。

完全にピッタリはまれば楽勝でしょうが、全くコレジャナイ感の問題がだされると社会人でも不利になるでしょう。

とはいっても傾向の変わりやすさは情報セキュリティスペシャリストやネットワークスペシャリストに比べたら小さい法なので、しっかり対策していけば全く知らない分野の問題がでても6割は確実に取れるようになります。