平成22年度 行政法 国家一般職

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問題

行政裁量に関する次の記述のうち,判例に照らし,妥当なのはどれか。

1 都市施設に関する都市計画の決定に当たっては,当該都市施設に関する諸般の事情を総合的に考慮した上で,政策的,技術的な見地から判断することが不可欠であり,このような判断は,これを決定する行政庁の広範な裁量にゆだねられている。したがって,事実に対する評価が明らかに合理性を欠くことによりその内容が社会通念に照らし著しく妥当性を欠くものと認められる場合に限り,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法となるのであり,考慮すべき環境への影響を考慮しなかったとしても違法となるわけではない。

2 原子炉施設設置の許可をする場合における原子炉施設の安全性に関する審査は,多方面にわたる極めて高度な最新の科学的,専門技術的知見に基づく総合的判断が必要とされるものであるから,法律が定める審査基準の適合性の判断に当たっては,許可権者に裁量を認める余地はなく,許可権者は各専門分野の学識経験者等を擁する原子力委員会の科学的,専門技術的知見に基づく判断に拘束される。

3 建築確認処分は基本的に裁量の余地のない確認的行為の性格を有するものであり,処分要件を具備するに至った場合には,建築主事には速やかに建築確認処分を行う義務がある。そして,この義務はいかなる場合にも例外を許さない絶対的な義務であるというべきであって,直ちに建築確認処分をしないで応答を留保することは建築確認処分を違法に遅滞するものとなる。

4 出入国管理令(当時)において,在留期間の更新事由が概括的に規定されその判断基準が特に定められていないのは,更新事由の有無の判断を行政庁の裁量に任せ,その裁量権の範囲を広範なものとする趣旨からであると解されるが,行政庁がその裁量に任された事項について裁量権行使の準則を定めている場合,在留期間の更新許可処分が当該準則に違背して行われたときは,当該処分は,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして当然に違法となる。

5 公務員に国家公務員法所定の懲戒事由がある場合に,懲戒処分を行うかどうか,懲戒処分を行うときにいかなる処分を選ぶかは,懲戒権者の裁量に任されている。その裁量は恣意にわたることを得ないものであることは当然であるが,裁量権の行使としてされた懲戒処分は,それが社会観念上著しく妥当を欠いて裁量権を付与した目的を逸脱し,これを濫用したと認められる場合でない限り,その裁量権の範囲内にあるものとして違法とならない。

解答

5

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