平成16年度 憲法 国家総合職

問題

地方自治に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

1 地方自治の保障の性質については複数の学説が存在するが,それらの一つである承認説によれば,地方公共団体の持つ前国家的・固有権的基本権を国家が承認し,特に公法上の制度として地方自治を保障したと解されるから,国の立法政策によって地方自治制度の本質的内容を変更することは許されない。

2 地方公共団体の議会において制定される条例の効力は,原則として当該地方公共団体の住民にのみ生じるのであり,法令又は条例に別段の定めがある場合に初めて属地的にその効力が生じるとするのが判例である。

3 憲法第94条は地方公共団体の条例制定権を規定しているが,同条にいう「条例」は,地方公共団体の議会が制定する条例のみを指し,長や各種委員会が制定する規則は含まれないとする点で学説は一致している。

4 条例は,公選の議員によって構成される地方公共団体の議会の議決を経て制定される自治立法であるから,行政府の制定する命令等とは性質を異にしており,法律の個別的委任又は一般的委任がなくとも,当然に罰則を設けうるとするのが判例である。

5 憲法上,地方議会について国会と同様の議会自治・議会自律の原則を認めることはできず,地方議会議員の発言についていわゆる免責特権が保障されていると解することはできないとするのが判例である。

解答

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