平成20年度 憲法 国家総合職

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問題

外国人又は法人の人権に関するア~オの記述のうち,判例に照らし,妥当なもののみをすべて挙げているのはどれか。

ア 憲法第三章の諸規定による基本的人権の保障は,権利の性質上日本国民のみをその対象としていると解されるものを除き,我が国に在留する外国人に対しても等しく及び, 政治活動の自由についても,我が国の政治的意思決定又はその実施に影響を及ぼす活動等外国人の地位にかんがみこれを認めることが相当でないと解されるものを除き、その保障が及ぶ。しかし,外国人が在留期間の延長を希望して更新を申請した場合,法務大臣が当該外国人の在留期間中の憲法の基本的人権の保障を受ける行為を在留期間の更新の際に消極的な事情として斟酌しないことまでの保障が外国人に与えられているわけではない。

イ 憲法第25条の趣旨にこたえて具体的にどのような立法措置を講ずるかの選択決定は立法府の広い裁量にゆだねられており,在留期間の更新又は変更を受けないで在留期聞を経過して我が国に不法に残留する外国人(以下「不法残留者」という。)が緊急に治療を要する場合についても,生活保護法による保護の対象に不法残留者を含めるかどうかは立法府の裁量の範囲に属するから,同法が不法残留者を保護の対象としていないことは憲法25条に違反しない。

ウ 憲法第93条第2項の「住民」には,我が国に在留する外国人のうち永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものも含まれると解するのが相当であり,同項は,これらの外国人に対して,地方公共団体の長,その議会の議員等の選挙の権利を保障したものということができるから,これらの外国人に対し法律により,地方公共団体の長,議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずべき憲法上の要請があると解される。

エ 憲法第三章に定める国民の権利及び義務の各条項は,性質上可能な限り,内国の法人にも適用されるものと解すべきであるから,会社は,自然人たる国民と同様,国や政党の特定の政策を支持,推進し,又は反対するなどの政治的行為をなす自由を有し,政治資金の寄附にもその自由の一環であるが,会社によって政治資金の寄附がされた場合,政治の動向に与える影響が大きいことから,自然人である国民による寄附とはおのずと別異に扱うべき憲法上の要請があると解される。

オ 地方公務員のうち,住民の権利義務を直接形成し,その範囲を確定するなどの公権力の行使に当たる行為を行い,若しくは普通地方公共団体の重要な施策に関する決定を行い,又はこれらに参画することを職務とするものについては,原則として日本の国籍を有する者が就任することが想定されており,外国人が就任することは,本来我が国の法体系の想定するところではない。

1 ア イ ウ

2 ア イ オ

3 ア エ オ

4 イ ウ エ

5 ウ エ オ

解答

2

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