平成16年度 国際関係 国家一般職

問題

国際社会の形成に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか

1 三十年戦争を終わらせた1648年のウィーン会議によって,それまでのローマ法王の宗教的権威が弱まり,国益の概念に支えられた主権国家を単位とする国際社会が成立した。このような主権国家に基づく国際体制はウィーン体制と呼ばれ,近代国際社会の成立として位置づけられている。

2 国家主権の概念が重要な国際関係の原理として広まることが,近代国際社会が形成される契機となった。ここでいう国家主権とは,立法権,外交権,常設軍,貨幣鋳造権,徴税権などを国家が排他的に有することを意味しており,今日では,国家が独立していることを示す一般的な要件となっている。

3 近代的な国家は,神による宗教的な教えよりも国際法原理を優先し,合理的に国益追求を目的として行動する。また,国際法原理が普及することによって,主権国家間の関係に一定の規範が確立するようになる。このような近代的国際法が成立する上で,オランダの法学者で「国際法の父」と呼ばれるJ.ボダンの『戦争と平和の法』が重要な基礎となった。

4 18世紀から19世紀のヨーロッパの国際社会では,大国間の勢力均衡(バランス・オブ・パワー)によって平和と安定がもたらされると考えられていた。ここでいう「大国」とは,フランス,スウェーデン,オランダ,オーストリア,ロシアの5か国を通常意味する。この五大国が,その後「ヨーロッパ協調(コンサート・オブ・ヨーロッパ)」による平和を築くようになった。

5 18世紀初頭,フランスのルイ14世がスペインの王位継承問題を契機にヨーロッパにおける覇権を目指すと,イギリスはこれに対抗してオーストリアと同盟を結び,スペイン継承戦争が起きた。これを終わらせるユトレヒト条約により,フランスの覇権が阻まれ,ヨーロッパで初めて集団安全保障体制が確立した。

解答

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