平成20年度 国際関係 国家一般職

問題

国際連合安全保障理事会(以下「国連安保理」という。)に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

1 国連安保理の常任理事国の持つ「拒否権」が及ぶ範囲について、1945年2月のヤルタ会談では米英ソ首脳が激しく対立したため、一切の合意には至らなかった。しかし、同年4月から行われたサンフランシスコ会議において三国の対立が解消されたため、手続事項についても「拒否権」が及ぶとする現行の制度の導入が正式に決定された。

2 常任理事国の英国は、第二次世界大戦中の日本軍による捕虜の虐待に抗議する立場から、1952年と1955年に合計4回、日本の国際連合加盟の決議案に対して「拒否権」を行使した。しかし,我が国が英国に対し大規模な賠償支払いを約束したために、英国は賛成に回り、1956年12月、ようやく我が国の国際連合加盟は実現した。

3 1990年から1991年までの間、常任理事国のソ連は崩壊の危機に直面しており、国連安保理を欠席せざるを得なかった。このような状況下、1990年8月のイラクによるクウェート侵攻に対して、1991年1月には多国籍軍が対イラク武力行使に踏み切った。これは1990年11月の国連安保理決議678号に基づく行動だったが、その決議採択はソ連の欠席という特殊な状況下でこそ可能だったとされている。

4 国連安保理では、これまで200件以上の決議案が「拒否権」によって成立しなかったといわれる。最も多く「拒否権」を行使した常任理事国はソ連だが、それに次ぐのはアメリカ合衆国である。アメリカ合衆国が「拒否権」を行使した案件としては、パレスチナ問題や南アフリカ制裁問題などが挙げられる。

5 2006年7月,弾道ミサイルを発射した北朝鮮を非難する国連安保理決議1695号が全会一致で採択された。その3か月後の同年10月,北朝鮮による核実験実施の宣言を受けて,常任理事国のアメリカ合衆国や非常任理事国の日本は制裁措置を盛り込んだ決議案を提出したが、慎重姿勢をとるロシアや中国やロシアが「拒否権」を行使して採択されなかった。

解答

4