平成15年度 刑法 裁判所事務官一般職

問題

その実行行為がなければ,その結果は発生しなかったであろうという関係があれば,それだけで,刑法上の因果関係を肯定するという立場に立った場合,次のうち,甲の行為と乙の死亡との間に刑法上の因果関係が認められないものはどれか。

1 甲が乙と口論のあげく,乙の後頭部を素手で殴ったところ,乙は,その脳組織が脳梅毒lこ罹患し,異常に弱っていたため,死亡した。

2 甲は,乙と喧嘩になり,乙の腹部をナイフで刺し,重傷を負わせた。乙は,病院に搬送され,応急手当を受けたものの,傷口から新種の病原菌に感染して死亡した。

3 甲が,乙を毒殺しようとして,致死量の半分の青酸カリ(シアン化カリウム)を乙のコップの中に入れたところ,それ以前に,甲とは関係なく,丙も,乙を毒殺しようとして,そのコップの中に致死量の半分の青酸カリを入れていたため,乙はこれを飲んで死亡した。

4 甲は,乙を毒殺しようと考え,乙に致死量の青酸カリを飲ませたが,それが効く前に,乙は丙によって,けん銃で撃たれ,死亡した。

5 甲が乙の首を絞めて失神させた上,川に運んで溺死させようとしたところ,甲が乙の首を絞めた段階で乙が死亡した。

解答

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