平成15年度 刑法 労働基準監督官

問題

正当防衛に関する判例として妥当なのはどれか。

1 急迫不正の侵害に対する反撃行為は,自己又は他人の権利を防衛する手段として必要最小限のものであることを要し,反撃行為から生じた結果が侵害されようとした法益よりも大きい場合には正当防衛とはいえない。

2 正当防衛は,自己又は他人の法益を守るために行わなければならないものであり,防衛の意思と攻撃の意思が併存している行為のように,多少でも加害の意図があった場合には成立する余地はない。

3 国家的・公共的利益の保全防衛は,国家又は公共団体の公的機関の本来の任務に属する事柄であって,これを自由に私人又は私的団体の行動にゆだねることは,かえって秩序を乱す危険があるため,国家公共の機関の有効な公的活動を期待し得ない極めて緊迫した場合以外は認められない。

4 加害行為に対して逆上して反撃を加えて傷害を負わせた場合は,冷静な判断能力を失っており,自己の行為が防衛行為に向けられていることの認識があったとは認められないため,防衛の意思を欠き,正当防衛は認められない。

5 加害行為に対して反撃を加え傷害を負わせた場合に,当然又はほとんど確実に加害行為が予期されていたときや,予期された加害行為の機会を利用し積極的に加害行為する意思で侵害に臨んでいたときには,侵害の急迫性を欠き,正当防衛は成立する余地はない。

解答

3