平成18年度 刑法 裁判所事務官一般職

問題

次のA~Dは,被害者の真摯な承諾がある事例であり,ア~エは,被害者の承諾の刑法上の効果に関する記述である。A~Dのうち,犯罪の成否に関する結論が適当なもの(争いがあるときは,判例の見解による。)と,その事例における被害者の承諾の刑法上の効果とがすべて適当に組み合わされているのはどれか。

【事例】

A 甲は,乙から殺してくれと頼まれたので,乙を射殺した。この場合,甲に嘱託殺人罪が成立する。

B 甲は,乙から,保険金を詐取したいので後ろから自動車を追突させて怪我を負わせて欲しいと頼まれたので,乙の要求どおりに乙運転の自動車に甲が運転する自動車を追突させて,乙に怪我を負わせた。この場合,甲に傷害罪は成立しない。

C 甲は,乙から「俺がいないときでも勝手に俺の家に上がっていいよ」と言われていたので,ある日,乙が不在のときに,乙の家に入り込んだ。この場合,甲に住居侵入罪は成立しない。

D 甲は,乙が12歳であることを知っていたが,乙が承諾したので,乙と性交した。この場合,甲に強姦罪が成立する。

【刑法上の効果】

ア 承諾が構成要件上何らの意味をももたない。

イ 承諾が構成要件要素となって法定刑が減軽されている。

ウ 承諾のないことが明示又は暗黙裡に構成要件要素とされ,したがって,承諾があれば構成件該当性がない。

エ 承諾によって行為の違法性が阻却される。

1 Aア Bウ

2 Aイ Cウ

3 Aイ Cイ

4 Bエ Dア

5 Cエ Dイ

解答

2