平成22年度 刑法 労働基準監督官

問題

刑法の適用範囲に関する次の記述のうち,最も妥当なのはどれか。

1 刑法の時間的適用範囲についてみると,「刑罰法規は,その施行の時以後の犯罪に対して適用され,その施行前の行為にさかのぼって適用してはならない」いう「遡及処罰禁止の原則」は,罪刑法定主義の考えと相容れないものである。

2 刑法の場所的適用範囲とは刑法の効力が及ぶ地域をいい,属地主義,属人主義,保護主義及び世界主義の四つの原則がある。現行刑法は,属地主義,属人主義及び保護主義の原則は採用しているが,包括的国外犯処罰規定を設けておらず,世界主義の原則の考え方は一切採用していない。

3 刑法の場所的適用範囲については,現行刑法は自国の領土内の犯罪に対しては犯人の国籍のいかんを間わず自国の刑法を適用するという属地主義を原則としているため,日本国外を航行中の日本国の船舶又は航空機内で行われた犯罪については我が国の刑法は適用されない。

4 刑法の人的適用範囲についてみると,刑法は日本国内において罪を犯したすべての者に適用されると定められているため,摂政,国会議員,国務大臣であっても,在任中か否かを問わず,刑罰権発動の人的障害とはならない。

5 刑法の事項的適用範囲(物的適用範囲)とは刑法の適用されるべき事項の範囲をいい,刑法の総則の規定は他の法令の罪についても適用される。ただし,その法令に特別の規定があるときは,この限りではない。

解答

5