公認会計士

資格の概要

公認会計士とは、企業がしっかり会計処理をした上で財務諸表を作っているか、それを公認会計士がチェックしてお墨付きを与えて、企業に投資する人(株主)を保護するための仕事をする人です。企業の業績が悪いのにそれをよく見せかけて決算発表して、投資家が「この企業順調じゃん」と考えて株を大量購入したものの実は大赤字で企業は倒産。株が紙くずなんてことになったら誰も企業の決算発表を信用しなくなり、株を買わなくなります。そうすると信用収縮が起こり金融が機能しなくなり、日本はたちまち中国のようなナラズモノ国になってしまうでしょう。

そうならないように、金融庁が公認会計士という独占的業務を行える資格を用意して、金融庁にかわって公認会計士に企業のチェックをさせているのです。

本来なら企業がしっかり財務諸表を作っているかどうかは金融庁がチェックすべきことです。金融庁にはEDINETというシステムがあり、企業の有価証券報告書がデータベース化されています。これは誰でも閲覧できます。

ですが、それが正しいとは限りません。企業の自己申告だからです。まともな企業なら嘘はつかないでしょうが、毎年いくらでも謝罪会見を拝むことができる昨今の状況をかんがみれば、「企業は業績をよく見せるために不正をするのが当然」と言えるでしょう。

それを防止するためにチェックが必要です。ですが金融庁の職員は国家公務員。公務員を減らせ!と叩かれている(私は公務員叩きは非常に不当だと思っているのですが)今の状況では、日本全国に10万社以上株式会社がある上に、上場企業でさえ4000社近くもあるのに、人数が少ない公務員だけでチェックできるはずがありません。

そこで公認会計士が設置されているのです。公認会計士の仕事はとても重要です。公認会計士は民間人ですが、人数が少ない公務員にかわって「私たち民間人の公認会計士が企業をチェックしますから」、とする一方、公認会計士試験を難しい資格にして単なる民間人ではない人材を確保するというものです。公認会計士がチェックしなかったら「ズルしたもん勝ち」の世の中になり、たちまち日本は後進国の仲間入りをするでしょう。

これは監査というものなのですが、基本的には会計士は帳簿をつけたり決算発表のための財務諸表を作ったりしません。それは税理士の仕事です

では会計士の仕事はなにかというと、その出来上がった財務諸表が本当に適正なのか、ズルしてないのか、それをチェックすることです。

今この記事を書いている時点で、株式会社東芝が東証で注意銘柄指定されるほど窮地に立たされています。東芝は軍需企業なので潰れることはないのですが、通年で赤字となる可能性があり大打撃です。

そして同時に、新日本監査法人が金融庁の検査を受けました。東芝は新日本監査法人に監査を任せていたから、つまり、東芝が財務でズルをしていなかったか新日本監査法人がチェックしていたはずなのにそれができていなかったので、「本当に新日本監査法人ちゃんと仕事してたの?」と金融庁に目をつけられたのです。

この監査法人というのは公認会計士が働く場所としては一番の大口です。自立する自信がない人は監査法人に居座っていることが多いです。だからこの監査法人の信用というのは会計士の信用に直結します。

昔にも同じことがあり、2005年カネボウの粉飾決算をやらかし、2006年にはライブドアマーケティングの粉飾決算をやらかした中央青山監査法人が結局解散、つまり潰れました。一度のミスなら許してくれる雰囲気は監査法人業界であるようですが、2度目はないようです。

実は監査という作業は、企業が行っている帳簿の仕分けをすべてチェックしていません。たまにランダムで抽出して、それが問題なかったら統計的に全体も問題無いだろう、というレベルなのです。

だから、会計士や税理士もそうなのですが、会計の実務というのはたまに地雷を踏みます。会計というのは数字の学問であり、ことばの学問である法律のように曖昧性がなく、ごまかしがきかないのです。だから東芝のように上層部から「よい数字をつくれ」といったら不正をするしかありません。

一方で法律という分野についていうと、法律の判断というのは裁判官の心証によってきまるので、「どうみてもこいつが悪い」という側が必ず負けるようになっています。なので法律はAを勝たせたいならAを勝たせるように条文解釈する、Bを勝たせたいならBを勝たせるように条文解釈をするというように都合の良いことができるのですが、会計の場合は数字の解釈変更なんてしようがありませんから、数字をいじったらそれは不正でしかありません。

だから税理士もそうですが、会計士も地雷を踏んでしまうことが多いです。税理士は消費税のミスで刑事告発されますし、相続税のミスで相続人から多額の損害賠償請求をされて破産する人もいます。会計士も消費税については詳しくないので、消費税の処理でミスして刑事告発はよくあることです。

どういう人が公認会計士に向いているか

前述のことから、公認会計士にあっているひとがわかります。会計や税務にあっているひとは、大雑把な性格ではないということが第一。それとたんたんと同一の処理を正確に行える人。とてもお硬い機械的な作業が好きな人に向いています。

とはいっても、そういうのが苦手な人は、監査をやらずにバリュエーションやデューデリジェンスといった投資銀行業務に必要な分野でプライベート・エクイティなどのバイサイドで働いていたりもします。これはあとで詳述します。

だから理系の人はどちらかというと会計士よりも、解釈を考えて条文適用を考える法律のほうが考え方が近く、法律の方が理系の人にとっては合格が早いと思います。税務や会計というのは完全にコンピュータでできてしまう分野です。コンピュータのようなテキパキとした処理が求められます。法律は絶対にコンピュータで処理できません。法律は善悪の判断が必要だし、しかもその善悪の判断すら裁判官の主義主張によって変わるからです。絶対的な正しい答えがないから法律はコンピュータと相性がわるいのですが、会計は数字を仕分けしていくだけですから数字が正しいことが唯一の答えです。その正しい答えをミスらずに会計処理をしていく能力が会計士には必要です。

特に月末や年度末は大変です。しっかり会計処理をしていたはずなのに、なぜか数字が合わない・・・原因をいくら探しても見当たらない・・・明日は月末で決算発表も控えているのに・・・といった超ストレス状況に会計・税務の財務部や経理部の人は置かれています。

そこで土日返上でなんとしても数字を合わせるために原因究明を続け、粘り強く働くことができるか、「どうせこのくらいの金額ならバレないし、適当に上乗せして数字あわせしちゃえばいいや」といった不正をすることによって辛い月末や年度末を乗り切ってしまうのか。後者に当てはまりそうな人は絶対に会計士になるべきではありません

もちろんそれは悪いことであるから、そんなことをする人は会計士や税理士に値しないということなのですが、いずれそのようなことは必ず発覚します。ばれないだろうとおもってたらバレてしまったSTAP細胞、ずっとパクってたから今回も大丈夫だろうともってたら追求された東京五輪エンブレム、世の中、地雷を踏んだらいずれ爆発します。しかも爆発するまでの時間が長ければ長いほどその威力は増大します。STAP細胞も博士課程の時点で誰かが止めてあげればあそこまで悲惨になりませんでした。東京五輪という一大プロジェクトに応募する前に誰かが一言、止めてあげればよかったのです。

ですが会計・税務は誰も止めてくれないどころか、東芝のように圧力すらあるでしょう。そういったときに、「私は絶対に数字で嘘はつきません」と毅然とした態度をとることができるかどうか。ここはとても重要ですから、あなたが人生でいままでどのような方法でハードルを乗り越えてきたかを振り返って、どんなに切羽詰まった状況下でも不正なんか絶対するわけがないという自信がある人には向いている資格だと思います。

試験の概要

まず1次試験として短答試験があります。短答試験は1年に2回あり、1回短答試験に合格すればその後2回は短答試験のみ無試験です。ですが、その2回とも2次試験で落ちてしまった場合には、3回目はまた1次試験から受け直しです。

2次試験は論文試験です。これが一番の山場です。大学1年から勉強している人でも大学4年でも受からず卒業してからやっと合格している人もいます。ですがそれは中央大の人の事例なので、東大早慶レベルならもっと早く合格できると思います。

2次試験に合格しても最終合格ではありません。まだ3次試験があります。ですが、すぐ3次試験を受けることはできません。では何をするかというと、就活をします

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ほとんどが20代の学生が合格

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暗記やガリ勉よりも頭の回転力があれば税理士より短期で合格

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会計基準は世界標準なので外人に淘汰されやすい

かつては日本はローカルな会計基準で会計処理を行っていました。ですがIFRS(アイ・エフ・アール・エス、イファース)という国際会計基準をある程度の時間をかけつつ日本でも導入することが決まっています。

金融機関においても、スイスのバーゼル銀行が制定したバーゼルIII(スリー)という自己資本比率規制を日本でも導入しています。これは海外からの押し付けであり、日本のようにモラルが高く機能している金融機関には必要がなかったのにもかかわらず、ゴリ押しで導入せざるを得なかったのです。

結果、自己資本比率を高めるために合併せざるを得ない金融機関が多発し、次々と経営統合していく流れになりました。

このように会計基準などは海外の潮流に大きく影響されます。むしろそれがすべてです。なぜかというと、会計基準というのは条約や法律ではないので、国会での批准や可決は不要なのです。だから、TPPのような条約なら「こんなルール日本に押し付けるな!」という人が多数派なら、議会は批准しなければTPPに加盟しないということも可能なわけです。実際はTPPに参加しないという選択肢はなく、参加するしかないのですが、手続きとしては可能だということです(ちなみに私は超絶TPP賛成・推進派です)。

しかも会計というのは数字の分野です。言語の違いが影響されるとしたら科目名くらいであり、日本語でいう「のれん」は英語では「goodwill」。こういうのをいくつか覚えておくくらいなので、語学力の壁なんて無きに等しいでしょう。

語学力の壁もなし、会計基準の壁もなし、別に外人が日本で公認会計士をやっても何も困りません。

これが医者だと困ります。医者というのはその国の文化で育ってきて、その社会の暗黙ルールや価値観の共有というのがとても重要なのです。たんに科学的な理屈では治療はできず、患者さんと考え方を共有することが不可欠なので、医師というのは日本で育った日本人医師に治療してもらうことがとても大切なのです。

ですが、それは会計士には当てはまりませんよ、ということです。

これから公認会計士になる人は、外国人に仕事を奪われることは覚悟しておいたほうが良いでしょう。さらには会計というのはコンピュータでできてしまう分野です。そのコンピュータソフトウェアを設計する会社には公認会計士は必要です。会計を知っている人でないとソフトウェアは作りようがありませんから。ですが、一度そういうソフトウェアが完成してしまったら、使う人は別に公認会計士資格をもっていなくてもいいわけです。

公認会計士の敵は外国人とコンピュータと言えますし、実際コンピュータの脅威は、1970年代に発行された本である外山滋比古さんの「思考の整理学」でも言及されていることですから、公認会計士になった後に「せっかく苦労して資格をとったのに外国人とコンピュータのせいでほとんど仕事が無い」という言い訳はしないようにしましょう。

常日頃から必要な税理士 その都度の公認会計士

公認会計士は。なぜなら、公認会計士は必要になったとき都度依頼すれば間に合うからです。たとえば企業買収を行うとき、まずはその企業価値を査定するバリュエーションをやるために公認会計士に依頼します。

民主党政権時、企業提携が

公認会計士の本分は「監査」、「バリュエーション」、「デューデリジェンス」

監査についてはもういいでしょう。企業がズルしてないかチェックすることです。ですがそれ以外にも公認会計士ならではの業務が2つあります。それはバリュエーションとデューデリジェンスです。

横文字なので馴染みのない人もいると思いますが、投資銀行(法人業務を専門とした証券会社)では、ヴァリュエーションとデューデリジェンスはコーポレートファイナンスで必須のツールとして使われています。

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