証券アナリスト

証券アナリストといった場合、日本証券アナリスト協会が行っている証券アナリスト試験に合格した人のことを言います。厳密には、合格後に証券アナリスト協会に登録料を支払って登録している人です。そうすると証券アナリストと名乗ることが出来ます。ですが登録するにもまずは試験に合格しないとダメです。

肩書としての証券アナリスト

株や為替の同行についてあれこれ言っている人を証券アナリストと言ったりもします。この場合は資格としての証券アナリストではなく、職種としての証券アナリストを指しています。別に証券アナリスト資格をもっていなくても、証券アナリストとして株の分析をしたりしてコメントするのは何の問題もありません。証券アナリスト資格を持っているからといって、法律で独占的な業務が約束されているわけではないのです。証券アナリスト資格をもっていなくても、分析力があって評価されている人なら無資格でテレビにコメンテーターとして出演したとしても何の不思議もありません。

ですが、そういった仕事をしている人はたいてい証券アナリスト資格を持っています。簡単な試験なので、少し土日に勉強すればちゃんと受かる試験です。

証券アナリスト試験は「受からせる」試験

世の中には落とすための試験と受からせるための試験が存在します。難関国家資格は落とすための試験です。例えば司法試験予備試験、公認会計士試験、税理士試験、司法書士試験、これらはすべて落とすための試験です。

ですが受からせるための試験もあります。例えば医師国家試験、行政書士試験、宅建士試験、情報処理技術者試験などです。

医師国家試験については医学部を卒業していないと受験できないために、そこで強力なふるいをかけているので医師国家試験自体は楽なわけです。

ですが、司法書士試験のように受験資格がとくになく誰でも受けられるような試験は、落とすための難関試験になります。

そういった中では証券アナリスト試験は受からせるための試験です。試験の前の週の土日から勉強しはじめて受かった社会人をいくらでも知っています。

証券アナリスト資格は民間資格なので取得まで多額の金がかかる

証券アナリストは誰でも受験できるというのは、ある側面では正しいのですが、またある側面では正しくありません。というのは、受験資格を得るためには証券アナリスト協会が提供している「講座」というのを5万円近く支払って受講する必要があるからです。一度受講するとその後3年間は受験する資格が得られます。3年以内に受からなかったら、再び「受講」するために5万円支払います。

しかも受験料はその受講料とはまた別です。そして1次試験に合格したら2次試験のための講座をまた受講することになります。これもまた5万円程度かかります。そして2次試験受験料も支払ってようやく合格ということになります。

だから証券アナリストというのは職場の補助制度がないと割に合わないでしょう。とはいっても学生のときに取得してしまう人もいます。この人達は相当意識が高いと言えます。高い受験料に加えて証券アナリストを学生のうちから取ることはとても良いこころがけです。

もし税理士や司法書士をめざすならそちらを学生のうちに取ったほうがいいと思いますが、税理士にも司法書士にも興味が無い、金融機関に就職すると決めているのなら、証券アナリストを学生のうちから取っても良いと思います。

証券アナリストをもっている人に対する評価

まず金融業界での話だと、上位の金融機関と下位の金融機関があり、上位の金融機関だと持ってても「やるべき勉強をやったんだね」程度の評価です。つまり持ってても特段有利ではありません。

また上位と下位といっても、単一の企業に統合されてしまっているのが現状です。例えば三菱東京UFJ銀行では、東大と慶應義塾を出た総合職が管理職コースであり、その他は兵隊(ソルジャー)要員として採用されていたり、みずほ銀行では、旧みずほコーポレート銀行がエリートコースで、旧みずほ銀行はソルジャーという位置づけになっています。

その中でいう総合職としてかつ、幹部候補として採用されている人達の中からすると、証券アナリストは持ってて当たり前のような雰囲気があります。

一方で、個人営業をやっている金融機関の部署からすると、証券アナリストを持っていることは大きなアドバンテージになります。なぜかというと、ほとんど持っている人がいないからです。いわゆる東大早慶クラスを出た人なら証券アナリストを片付けるのはたやすいでしょうが、マーチクラスだと少し勉強しないと厳しいでしょう。だから個人営業の社会人になって時間がとれない、土日は疲労困憊、のようなことが続いていると勉強の時間がとれなくて、結果として証券アナリストまでエネルギーが向かないわけです。

だから個人営業をやっているひとで証券アナリストを持っていると「すごいね!」くらいの評価になります。あくまでもその部署の中での話になりますが。FP1級を持っているより評価が高い側面もあります。