どのような人が受験するのか
学生
ITパスポート試験は、情報科学などを専攻している情報技術に詳しい学生は受けない人が多いです。
学生の場合は理系・情報系以外の文系の学生が簿記3級を取る感じで受験する位置づけです。
文系の人で日商簿記3級を保有している人はほんとに多くいます。ITパスポートもほぼ同レベルと思って良いと思います。
ITパスポートを持っているからといって就活でとても有利になるわけではないが、全く持ってないよりはマシ、という位置づけです。
また総合職ではなく、金融機関や商社の一般職として就職を考えている人にとっては、ITパスポートはとてもマッチしている資格だと言えます。
- とりあえず国家資格が取りたい人
- 総合職よりは一般職を目指している学生
- 簿記3級程度の勉強量で国家資格が取りたい人
- IT企業ではなく一般の事業法人や公務員一般職(特別職と一般職という意味ではなく、地方上級や旧国IIレベルとしての総合職と一般職という意味)を目指す人
社会人
社会人になると職場によって違うとは思いますが、昇級の要件として資格取得が設定されていることがあります。資格ごとにランク付けされており、昇級に必要なランクの資格を持っていれば昇級の対象となるとうパターンです。
IT関連企業以外の役職員であるならせめて基本情報技術者を取るべきとされています。
ですが年齢不相応の役職におり、昇級の要件として資格だけが足りない40代の人などでしたら、ITパスポートをまず取るべきです。
40代の人でも何度もITパスポート試験を受けても受からない人が居ると聞きます。なのでITパスポートは完全にザルという試験ではありません。
ITの分野がそれほど得意でない人でしたら、過去問をしっかり解いて準備をするべきです。
- ITを本業としない企業や役所に勤めている人
- 資格が昇級の要件になっているために、とにかく資格を取らなければならない必要に迫られている社会人
難易度
日商簿記2級より簡単だと言えます。日商簿記3級だと人によってITパスポートの方が簡単だったり難しかったりするでしょう。
また宅建よりも簡単だと言えます。
宅建は年1回の試験ですがITパスポートは一年中日時を選んで受けられます。その分簡単な試験であると言えます。
勉強方法
まずは公式サイトの過去問
情報処理技術者試験を管轄している独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は過去問題を公開しています。
まずはこの過去問を眺めてみて、これで十分わかるのなら市販の問題集や教本は不要です。
一応全部しっかり解いてみようと思ったら印刷するのも良いと思いますが、試験当日はPCのディスプレイを見ながら解くということを心得ておく必要があります。
うつむきながら紙を見てとくのと、目の前にある画面を見ながら解くのはけっこう違います。
持ち歩いて勉強したり、紙で勉強しないと頭に入らないという人は印刷して勉強しましょう。
B5版の紙に両面印刷するのがおすすめです。過去問題集を買うより印刷した方が格段に安上がりです(トナー印刷や正規インク印刷だと高く付きます)。
本を買うなら教本より過去問題集
試験は過去問から始まり過去問に終わると言われます。
教本を作っている人もまずは過去問を分析して作っていますし、予備校で強弁を取っている講師も過去問を網羅するようにレジュメをきっているのです。
教本からやるのは遠回りになります。
問題を解くのが目的ですから、本を買うなら過去問を買いましょう。
おすすめなのはアイテックの過去問題集です。エディフィストラーニングはおすすめできません。
私は情報セキュリティスペシャリストの勉強のときエディフィストラーニングの過去問題集を使いましたが、微妙だと思ったからです。その理由は情報セキュリティスペシャリストの項目で記載します。
アイテックのは過去問題集の他に予想問題集や教本もでていますが、過去問題集だけで十分です。
すでに基本情報技術者や応用情報技術者を持っている人は
すでに基本情報技術者試験や応用情報技術者試験に合格している人はITパスポート試験は不要、というのをネット上では見かけます。
ですがITパスポートの過去問を見てみると、まったく別の試験であると思えなくもないです。
資格を取るのが好きな人は基本情報技術者を取ったあとにITパスポートを取得してもいいかもしれませんが、世間一般では基本情報技術者を持っているならITパスポートを取る必要はないんじゃないの、というのがコンセンサスのような気がします。