ITパスポート試験に受からない人のための勉強法

「ITパスポート試験に受からない」という悩みで本サイトにアクセスされている方々が多いようなので、今回はそれを解決するための勉強法を掲載します。

ITパスポート試験は、なぜITパスポート試験に合格しようとしているのか、その目的に応じて二種類の勉強法があります。

とにかく合格することだけを目標にしている人向け

ここでの方法は、「とにかく合格しさえすればいい」と考えてる人向けです。

職場からITパスポートを取るように言われている、就活の前にとっておきたいが時間がない、昇級に資格が一定数必要でITパスポートをその資格の一つにしたい、このように急いでる人向けです。

やることは簡単で、過去問をひたすら解くだけです。そのとき解説は本気で読まないこと。理解できなくても次の問題にいくことです。

ITパスポート試験の過去問題集の解説はひどいものがおおく、その本に書いてある解説だけではとうてい理解できないものがほとんどです。

なのにもかかわらず、問題を解いている人は「この解説を理解しよう」とガチで読んでしまうため、何度読んでも理解できない状況に陥り、勉強を諦めたり投げ出したりしてしまうわけです。

私のおすすめは、問題を読んでどれが答えが自分なりの選択肢を選んだら、すぐ解答を見ます。そしてその選択肢が正解であることを暗記します

つまり選択肢暗記です。当然ですが、選択肢の「ア」とか「ウ」というのを暗記するのではありません。正解の選択肢の本文を暗記します

ITパスポート試験は繰り返し同じ問題が出題されます。過去でたものはそのまま出ることが多いのです。

だから、問題文を見て、「この問題文のときはこの選択肢」というのを反射的に選べるくらいにしておけば普通に受かります。

この方法の欠点は、深く理解しているわけではないので、ほぼ何も身につかないことです。つまりただ合格するためだけの方法です。

もう一つの欠点は、ある程度多くの問題を解かなければならないことです。数をこなさなければ合格ラインに到達しません。

理解をする勉強をしていれば、過去問を全く解かなくても合格できるのですが、その方法はとても時間がかかります。

例えば私は無勉で合格しましたが、それは大学の理系学部、理系大学院で6年間も電気電子情報通信分野を勉強してきたからです。これはとても遠回りですが、過去問を全く解かなくても合格できるようにはなります。

ですが、さっさと合格したいのなら、すぐ過去問を解くことから勉強を初めて、選択肢を暗記する、これが一番の近道です。

重複を省いている問題集はダメ

紙で売っている問題集を見ると、重複している過去問題は1問だけしか掲載されていないことが多いです。

これはつまり、2012年も、2013年も、2014年も出題されたという問題は、3問同じのを掲載するのではなく、2問減らして1問だけ掲載しているということです。

私は学生のとき、某予備校の依頼で過去問の解説を作るバイトをしたことがあります。そのとき、解説文は長くてもそれについて文句を言われることはないのですが、ページ数の制限があるためにそれに全体として収めるように言われるのです。

これは出版ではよくあることのようですが、原稿を書いたら400ページになった、だけど200ページ以内になるように削って欲しいと言われることはよくあることです。

だから本というのは無駄なページを削ります。それが重複している過去問題です。まったく同じ問題を、同じ本の中に三箇所も四カ所も印刷しないわけです。

ですが、これは勉強上とても大きなマイナス要素となります。

同じ問題が何度も出題されているということは、それは出題者が理解して欲しいという意図で何度もしつこく出題しているわけです。つまり重要問題ということです。

こういう問題は、何度も何度も解いてより確実にとけるようにすることが重要です。

ですが、過去5回も出た問題が問題集ではたった1問に削られているわけです。これでは1回しか解けません。

こういう場合は、重要度AAAみたいな感じで、「この問題は何度もでてるくらい重要ですよ」と本に書いてあることが多いですが、そう書いてあったとしても何度も解く人はあまりいないでしょう。ほとんどの人は、その問題集を「とにかく本を一周して全部とこう」ということを目標にしているわけです。

そうすると、過去5回も出題されている重要問題は1回しか解かない、過去1回しか出題されていないどうでもいいような問題も1回しか解かない、これでは出題頻度が高い重要問題の演習量が激減してしまうのです。

だから、私は過去問演習については全く同じ重複問題を削らずに全部解くべきという考えです。

しっかり理解して合格したい人向け

こちらはしっかり理解して合格したい人向けです。資格は取りたいが、何も理解しないで取った資格なんて嬉しくない、資格の合格証書なんかより実質的な実力が欲しい、という人は、合格よりも「真に理解する」という方向で勉強すべきであり、本来資格とはこちらの勉強で合格すべきものです。

もちろん、ITパスポート試験を運営している情報処理推進機構はこちらの方法で勉強して欲しいと思っています。情報処理推進機構の目的は日本の情報技術の水準を上げることですから、暗記という小手先のテクニックで合格した人を大量につくっても意味がないのです。

本当に情報技術を理解した上で合格する、これを出題者も望んでいます。

TOEICなんかも同じ議論がありますね。TOEICで高得点を取るためのテクニックはいくらでもあります。それらのテクニックを使って990点取れたらそれで満足な人も居ます。990点とれたという自慢話を目的にしている人はとても数多くいます。

ですが、英語を本当に道具として使えるようにしたくて勉強している人もいるはずです。そういう人からすると、990点とれても英語が話せない、書けない、法律文書も読めない、という状況では何の役にも立たないでしょう。単にプライドを満たしてくれるための試験になりさがってしまうわけです。

だから資格というのは、真に実力をつけたいのか、単に合格しさえすればいいのか、これは人によって価値観は違うでしょうから、自分はどちらを狙って資格の勉強をしているのかを最初にはっきりさせる必要があり、それによって勉強方法も変わってくるのです。

解説の長い過去問題集を解く

しっかり実力をつけて合格したい人がすべき勉強方法は、解説がとても長い問題集を解くことです。

ITパスポートで解説が長い問題集というのはなかなかないでしょうが、強いていけば私はアイテックの過去問題集をおすすめします。

アイテックのように情報技術の教育に特化した出版社であるなら、しっかりした従業員が解答作成を行っているでしょうが、その他なんでも手がけている出版社や予備校だと、バイトを雇って解答を作らせているのがほとんどです。

私も学生のときに解答解説作成のバイトをしたことがありますが、依頼は試験が終わった直後に、その試験の解答の作成の依頼が来ます。

つまり、たとえば2012年は私に依頼が来て私が解説を作成した、翌年2013年は別の人のところに依頼がきてその人が解説を作成した、というように毎回違う人に頼んでいる事が多いのです。

過去問題集というのは10年前の問題も載っています。その10年前の解説を作った人は、その当時学生でバイトをしていた人なわけです。

だから、そういう過去問題集の解説というのは年度ごとにムラがあります。つまり解説の質がバラバラということです。

例えばある人はとてもやる気があって、解説は丁寧に長く書く、その人が作った年の試験は解答が親切なわけです。ですが別の年に担当した人は、とりあえずバイト代だけ入ればいいということでやる気なし、1行解説みたいなのを乱発する人もいます。

解説というのは試験が実施された年度ごとに、クオリティがバラバラなのです。

だけどそれも適当に解答解説を作って、問題集が売れればいいやと考えている人達のやること。中には真摯に解説を作って、本当に役立つ問題集を出している人もいます。

まず問題集を買うときは、解説が長いものを選ぶこと、そして年度ごとに解説のながさがまちまちだとか、適当な解説の年度がないものをしっかり見て選ぶべきです。

予想問題集に意味はない

ITパスポート試験においては予想問題集は無意味です。「予想問題集」と書かれたものは買う必要はありません。

必ず「過去問題集」を解いてください。問題を作成しているのは、独立行政法人情報処理推進機構の職員です。この人達が作った問題にこそ意味があります。予備校講師などがつくった問題は解いても、どこか的外れの問題を解いてしまっているにすぎません。

情報処理推進機構は半年に1回、100問のITパスポート試験過去問題を公表していますから、それをできれば10回分解けば良いだけです。500問解けば十分でしょうが、1000問もとけばほぼ完璧でしょう。