応用情報は基本情報よりも簡単

学生のとき情報系でなかった人には応用情報の方が簡単

社会人になってシステムの仕事に携わり、職場から「情報処理技術者試験を受けなさい」と言われている人はとても多いようです。

そこで試験種一覧を見ると、「基本情報」、「応用情報」という文字があります。誰しもが基本情報の方が簡単だろうから、基本情報から受けようと思うはずです。

ですが、学生のとき情報科学や情報工学を専攻していない人にとっては、応用情報の方が簡単だということが明言できます。

応用情報は数学から逃げて合格することができる

なぜなら、応用情報は「アルゴリズムとデータ構造」といった離散数学(情報数学)や「プログラミング言語」といったものを完全に回避して合格することが可能だからです。

基本情報はそうもいきません。午後試験のうち、後半50点分が「アルゴリズム」と「プログラミング言語」です。

そのうち「アルゴリズム」は必須問題でありさけて通ることはできません。

プログラミングからも逃げられない基本情報

選択問題である「プログラミング言語」についても理系でプログラムを普通にやってきた人以外は、「日頃からずっとCOBOLをいじっている」とか「Excel VBAはほぼ極めてる」くらい毎日使い込んでいる人でないと楽勝とはいかないでしょう。

Java言語も選択としてありますが、「SEになりたてのときに、研修でJavaをやったけどそれっきりで普段はマネジメントの事務仕事ばかり」という人にはJavaを選択するのはキツイと思います。

私の知り合いで、生命保険会社のSEをやっている人が、文系出身でSEになり新人研修でJavaをやっていましたが「今となってはJavaについては何も覚えていない」と言っていました。

大学生のとき情報科学や情報工学を専攻していなくても、中学や高校からプログラミングを趣味として慣れ親しんできた、という人なら基本情報はとても簡単です。

ましてや学生の頃から関数型言語をやってきた、という人なら基本情報はとてつもなく簡単です。私は無勉で基本情報を受けましたが、学生時代の貯蓄があったおかげで午前午後とも90点以上とれました。

ですが、「プログラミングなどは社会人になってから研修で初めてやった」、「新人研修のときプログラミングを少しやっただけで、普段の業務はSEとしての事務仕事ばかり」といった人には、基本情報よりも応用情報の方が簡単です。

社会人重視、実務経験重視に変遷している応用情報

応用情報の試験ができる前までは、その前身としてソフトウェア開発技術者試験や第一種情報処理技術者というのがありました。

私は初合格が応用情報技術者だったので、ソフトウェア開発技術者や第一種情報処理技術者の時代はわからないので聞き伝えなのですが、現在の応用情報よりもアルゴリズムやプログラミングなどのアカデミックな学問的な比重が大きく、基本情報のステップアップとしての位置づけだったようです。

ですが応用情報になってから大きく変わりました。

ソフトウェア開発技術者や第一種情報処理技術者ではアルゴリズムやプログラミングを回避することはできませんでしたが、応用情報ではそれらの問題を選択せずに受験することができ、合格することができます。

これは明らかに社会人重視の試験になったことを意味します。

基本情報は理論重視、学術重視、学生の独壇場

「アルゴリズムとデータ構造」、「離散数学」、「情報数学」、「言語理論」、「論理回路」、このあたりのキーワードをきいてぱっとしない人は、応用情報向きです。

逆にこれらのキーワードをみて、どんな分野か具体的にイメージできる人は基本情報の方が受かりやすいです。

実際、基本情報というのは理系の学生の受験者がほとんどです。

基本情報よりも簡単なものとしてITパスポート試験がありますが、こちらの合格者の平均年齢は30代です。応用情報は20代後半です。基本情報は20代半ばです。

合格者の平均年齢が低ければ低いほど、学生にとって有利な試験であると考えて間違いありません。

実際、私の友人は理系の情報工学科に進み、大学1年の秋に基本情報、大学2年の春に応用情報に合格していました。

応用情報の前身の第一種情報処理技術者は学生が90%有利、ソフトウェア開発技術者は70%有利、今の応用情報は50%有利といったところです。

つまり理論重視が強い学生であっても50%は点が取りやすくなっている、実務経験重視の社会人であっても50%は点が取りやすくなっている試験が応用情報なのです。

そして応用情報技術者試験が2016年4月の試験から、さらに実務重視になるように範囲が改訂されます。

これによってアルゴリズムやプログラミングなどの技術分野を完全に回避して応用情報に合格することが可能になります。文系からSEになって叩き上げでやってきた方にはとても朗報でしょう。

だから社会人で情報処理技術者試験を受けるように職場から言われている人は、応用情報技術者を最初に目指すのが良いと私は思います。

社会人に有利か学生に有利かは合格者の平均年齢でわかる

もしITパスポート試験レベルでも良いと言われている場合は、ITパスポート試験の方が受かりやすいです。

合格者の平均年齢は、ITパスポート試験>応用情報技術者試験>基本情報技術者試験です。

ITパスポート試験を頑張って何度も受けている40代の人を沢山知っています。その人達は理系でもなく、プログラミングをやってきたわけでもなく、文系から社会人になってからコンピュータ関連の部署に就くようになってから、叩き上げでやってきた人達なのです。

そういうキャリアであるのなら、ITパスポート試験や応用情報技術者試験の方が受かりやすいです。

ソフトウェア開発技術者では学問的な理論から逃れることはできませんでしたが、応用情報技術者ではそれらから完全に逃げても合格することができます。

人によっては情報セキュリティスペシャリストの方が簡単

これは応用情報技術者に限らず、社会人経験が多い人なら基本情報技術者よりも情報セキュリティスペシャリスト試験の方が合格が簡単だと思います。

実際、SEの知人の中で基本情報技術者試験を持っている人はあまりみかけません。

応用情報技術者試験すら持っておらず、情報セキュリティスペシャリストから持っている人もたくさん知っています。

それは学問的な要素が半分混じっている応用情報技術者試験よりも、完全に実務経験重視なら情報セキュリティスペシャリスト試験の方が社会人にとっては得点しやすいからでしょう。

ですから、社会人で情報処理技術者試験を目指すなら、私は応用情報技術者か情報セキュリティスペシャリストから受験することをおすすめしています。